足が言うことを聞かない

2010年8月31日

年齢を感じることのひとつに身体が言うことをきかなくなることがある。
たとえば、徹夜がきつくて出来なくなるとか、、
私の場合は朝まで遊びほうけることが出来なくなったのは61歳の
ときだった。40肩、50肩もおなじたぐいのことだろう。
最近は、足が持ち主の言うことを聞かなくなった。
昨日の朝も、電車に乗るとき前の若い男の人のアキレス腱あたりをわたしの左足のつま先が蹴飛ばしてしまった。
蹴飛ばされた本人はあれっと振り向いただけで大事に至らなかったが、、、
これが怖そうな人だったら大変なことになっていたかもしれない。
結構強く蹴飛ばしたから、、、
本人はまったくそのつもりは無かったのである。勝手に左足が行動した。
たまたま、通勤時間をちょっとすぎたころ、電車に乗るときに携帯を覗き込み、何か操作しながらトロトロと乗りかけている若い人の後ろから、私は乗ろうとしていた。その若者の前の人はとっとと乗っていたので前は空いている。
若者は前をみることなく携帯画面に見入っているらしく、私の足が勝手に動いて、その若者のアキレス腱あたりを蹴飛ばしたのである。幸いなことに携帯に没頭していたらしく、蹴られた痛みもなにかが軽くぶつかった程度の感覚でちょっと後ろを振り返っただけで終わった。ただ、携帯を覗き込むのは中断し急いで電車に乗っていったが、、、
先週もこれに類することがあった。
都心の地下鉄の長い降りのエスカレーターに乗っていたときである。
わたしの前の人は熱心に携帯ゲーム機を操作している。
その人の前はすっかり空いていることにも気がつかず、、、
ホームに地下鉄が入ってきたのも気がつかず無心にプレイしている。
当然だろう、耳にはイヤホンを突っ込んでいるのだから。
そのとき、突然わたしの左足が勝手に前に出た。前の若者の膝の裏に足の先がぶつかった。若者は膝を折られたごとく、エスカレータの途中でがっくり、膝を落とした瞬間イヤホンがはずれ、電車のホームに入ってくる音が聞こえたのだろう、とたんにエスカレータを走り降りていった。
その人は電車に間に合って飛び乗ることが出来た。これは私の左足の勝手な行動のおかげである。
たまにはこの、言うことを聞かない左足も人に役に立つことをする。

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