去年の幕引き、今年の幕明け

2011年1月 5日

もう新年も5日になった。とにかく日のたつのは早い。何も起こらぬうちに日が過ぎて行く。
なぜこんなに日の過ぎるのが早いのか、と考えるのだがひとつ、思い当たることがある。
だんだん、何事もそれを進めるのに時間がかかるようになってきているのである。たとえば以前なら一日で終えられたことがいまや二日も三日もかかる。
だから一週間といってもその半分か三分の一しか無い。変わらないのは食事の回数と寝る時間くらいである。
さて、去年の幕引きは大晦日の紅白歌合戦だった。
そして、今年の幕開けは元旦の深夜、つまり紅白が終わって2時間ほど経ってテレビでMJのThis is itを見たことである。紅白歌合戦は見ていて何か変に嫌な気分になり10時ごろに寝てしまった。嫌になったのはその超完全予定調和の番組をみていてなにか某核保有国の国家行事でのマスゲームを見ているような気がしたからである。もちろん多くの人は年末の儀式として予定調和を期待しているがそれも程度問題である。
しばらく寝て元旦の夜中に目を覚ましてテレビをみたらThis is itをやっていた。もう、去年から何回もやっているがMJに関してある種の先入観があるためこれまで腰をちつけて見ることはなかったのだが、この日だけは落ち着いて見始めた。
結果は大感激。理由はMJとそのスタッフがいかに非日常の世界を見せて楽しんでもらうかというエンタテインメントの本質に真っ向からチャレンジし意外性と期待以上の何かを作り出そうとしているからである。それがゆえにオリジナリティがでてくる。
紅白の完全予定調和の世界とは対照的である。
予定調和も意外性もいずれもエンタテインメントの重要な様式である。一概にどちらがよいとは言い切れない。ただ、いま欲しいのは意外性にとんだエンタテインメントである。

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