遠藤周作、田中一光、宇野亜喜良

2011年6月27日

昨日、いつもの週末のごとく夕方近くの古本屋を覗いた。いつも見る棚の順番とは逆に翻訳本の並んでいる棚から眺めていたら遠藤周作訳という本が目に入った。本の題名とか著者ではなく遠藤周作の翻訳というところに惹かれた。
手にとって見ると装丁のデザインがとてもしゃれていたので装丁と訳者の名前に魅せられて買った。
昭和35年、すなわち1960年発行、そのときの価格が290円。昨日払ったのは1575円。河出書房新社発行。帰ってから落ち着いて眺めていたらなんと装丁は田中一光、挿絵は宇野亜喜良と書いてある。
挿絵はほんの何枚しか入っていないが、なるほどこのころの宇野亜喜良氏はこんな絵をかいていたのか、と思わせる今とhちょっと異なる感じの絵である。一方、装丁の田中一光氏は昭和7年ごろの生まれだから20代後半の仕事だがこのころからこんなに完成度が高かったのか、と驚かされるデザインである。
宇野亜喜良氏のイラストレーションには1960年代の後半から興味がありその独特の眼にいつも惹かれていた。田中一光氏の作品を知るようになったのは1989年だから一光氏は既に50代後半のころである。
どちらの作品にもその後につながる特徴があり、宇野亜喜良氏の挿絵の女性の目は挿絵の小さな顔のなかの目でありながらまさに宇野亜喜良氏のイラストの目であり、田中一光氏の装丁の絵は黒字に光沢を消した金で女性の手を描いただけだがその後に通じるなんともいえないつやっぽさがある。
今になって思うと豪華なメンバーで本をつくったものである。お二人とも大好きなアーティストなのでついブログに書いてしまうことにした。
こんな拾い物があるから古本屋めぐりはやめられない。

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