ロンドン主教のスピーチ

2012年1月 1日

大晦日の午前中、掃除を一休みしてテレビをつけたら英国の
ウイリアム王子の結婚式を再放送していた。
映像がきれいなので、テレビをつけたまま片付け物をしていたら
なんとなく判りやすいメッセージが耳に飛び込んできたので
手を止めてテレビを見た。ロンドン主教の花婿花嫁にむけての
スピーチだった。
とてもよい声で歯切れの良いスピーチなので字幕とスピーチと
比べながら聞いていたら、なるほど偉いお坊さんが王子王女の
結婚式でもこんなにもったいぶらない話をするのかと感心した。
もちろんアングリカンチャーチの主教だからところどころに神が
出てきたりするが、響いたメッセージがいくつかあるので引用
しておく。
スピーチの全体の日本語訳は‘ロンドン主教‘で検索すると
見ることが出来る。以下、引用である。

こんにち多くの人が世界の将来に恐れを抱いています。
しかし、この国が、世界が祝う今日の結婚式のメッセージは
まさに喜びの日です。五大陸全ての人々が今日ともに喜ぶ
ことができるのは、素晴らしいことです。なぜなら、どの結婚式
もみな、希望の日であるからです。
ある意味において、どの結婚式もみな、ロイヤルウエディングで
あり、どの新郎新婦もみな、王となり女王となって、二人一緒に
力をあわせ、新しい命を生み出し、二人を通じて命が未来に
流れ出るのです。
霊的な生活は、自己を越え出たところに愛の中心を見出すこと
によって、成長します。誠実で献身的な関係が、霊的な生活の
神秘へと扉を開きます。そこにおいて見出されるのは、これです。
自己を与えるほど、魂は豊かになること、愛において自己を越え
出るほど、本当の自分になり、霊的な美しさが現れること、
われわれは、希望と危険に満ちた新しい世紀に向かっています。
人類は、20世紀の発見を通して得た力を、いかに賢く用いるべき
か、いま課題に直面しています。未来を希望へと転換するのは
知識ではありません。むしろ、愛に満ちた知恵と敬意を、命に対し、
地球に対し、お互いに対し、増すことによるのです。
西洋では多くの人々の生活から神の実感が消え去りました。
そうして、人間関係だけが人生の意味と幸福をもたらすことが
できるのだという、お互いへの過剰な期待が高まりました。
これは、相手に負い切れない重荷を負わせることになります。
われわれはみな不完全です。われわれがみな必要としている
のは、ゆるがない愛であって、抑圧ではありません。われわれは
共に繁栄するために、互いに赦し合うことが必要です。

以上、ロンドン主教のスピーチからの抜粋。

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